うしお × 石河睦生
花の即身仏
石河睦生
3Dデータのスクリーンキャプチャ
(2023)
これは、特殊な技術により枯れにくくなった花です。徐々に水分が抜けて乾き、最後はおよそ褐色化して静かに“時の変化”を停止します。ドライフラワーとはまた違う佇まいと少しだけ色素を残す不思議さから、この花を「花の即身仏」として表しています。
三好由起
「Penrose Model by ruled solid data」
三次元のペンローズ構造を忠実に反映したモデル。リアルな作品を制作するための設計製作用のルールドモデルを0.01mm精度でメッシュにしたデータ。 (リアルな作品は東京都美術館のセレクション展2021で展示)
準結晶構造は三次元ペンローズ構造をもつ。この準結晶は実際に存在する物質である。そして、私自身が、かつて準結晶の電子構造の研究をしていた。研究は、まず準結晶合金の作成から始まる。 三次元ペンローズ構造は2種類の菱面形で成立しているため、作品も2種類のパーツだけで設計をしている。
ファンダメンタルズ フェスmini 2022+1 (メタバース)出品にあたって
私の作品のほとんどは、自然科学に基づく要素や成立基盤をもつ作品である。
しかしながら、私が発表してきた場では、自然科学に関連する解説をすることが難しく(主に日本国内)、私自身、その解説を放棄してきた。ファンダメンタルズでは、より良い解説方法を模索している。そして、新たな視点から鑑賞していただきたいと考えている。
「Penrose model by rough mesh」
Penrose Model by ruled solid dataのルールドモデルをメッシュにし、”崩す”作業を施したモデル。
自分の存在とは、固体とは、分子とは、その実態をつかみたいがためミクロな構造に興味をもった。このデータ構造はスカスカだが、金属を溶解するように、粘土をつぶすように、つぶしてみたいと思った。一定の条件で潰し続けた状態がこのモデルである。私が私の存在を確認し再構築する行為ともいえる。また、中断した開発の試作品を全て割って捨てた友の姿も重なった。
影にペンローズ構造の名残がわかる。むしろ目にとまる。この構造に限っていえば、私達が脳内で補完できる形ではないだろう。私には断末魔のように見える。
ファンダメンタルズ フェスmini 2022+1 (メタバース)出品にあたって
この作品データには製造用のデータを使っている。製造用データはアウトプットではない。私自身は長らく設計製造の仕事をしてきた。アウトプットにならない部分に価値があるからこそ、最終品が生まれるのである。私はその見えない価値にこだわっている。投資対効果、生産性、クソくらえである。
“廃棄率”が高いことが不可避である(と私は思う)アート分野と研究分野の人々が出会う場に、このデータを作品として展示することに、意味を感じている。
吉田ゆう / Yu Yoshida ×
福永真弓 / Mayumi Fukunaga
Sharking Your Body! (2022)
“Sharking Your Body!” is a shark fin culture kit that is both fun to grow and delicious to eat.
All you have to do is boil a jar in hot water to human skin to grow small fins, and then attach them to your body with our original glues.
You will have a beautiful fin without any pain.
There are three types of sharks you can enjoy with this product: Shortfin mako shark, blue shark, and moka shark. Customize the fins of your choice on your body and enjoy.
・Shark's fin culture kit (blue shark-derived edible synthetic fibers) - Includes: culture pack, culture instructions, bio-glue, skin whitening cream, wooden spatula for glue
・Instructional video [3 min. 56 sec.]
・Statement
Produced by : Mayumi Fukunaga, Yu Yoshida
Cooperation : Yoshiya Hirayama(director of photography), fujidana departments(shooting location)"