• JACST隣接部会

上野駅13番線ホームにてアーティストと科学者 交流の過程の展覧会「ファンダメンタルズ フェスmini」開催のお知らせ

更新日:3月31日


2022年3月19日 (土) から25日 (金) の7日間、科学技術広報研究会(JACST) 隣接領域と連携した広報業務部会は、東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU) が主催、大阪大学大学院理学研究科、理化学研究所 数理創造プログラム、JR東日本が協力する「ファンダメンタルズ フェスmini」を、JR上野駅13番線ホーム (東京都台東区) において共催します。幅広いジャンルの科学者とアーティスト15組の交流の途中経過を、「問い」を切り口として広く皆様と共有する展覧会です。


終着点が見えていない、手探りで進行中の交流の只中が開示されます。私たちが考えたいことは何なのか、どのようにしたら考えられるのか、私たちもまた両者の手つきを身につける手がかりがみつかるかもしれません。


会場となるJR上野駅13番線ホームは、上野駅地平にある櫛形ホームの一番端の単独ホームであり、ヨーロッパのターミナル駅の趣があります。本企画では、駅という開かれた鉄道空間である13番線ホームにて、個々別々の生を生きる私たちが「普遍」によりつながる可能性を試みます。


ぜひ多くの方に足をお運びいただけますと幸いです。




リリース
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ハンドアウト裏
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展覧会概要


展覧会名 :ファンダメンタルズ フェスmini

会 期 :2022年3月19日 (土) - 3月25日 (金)

開室時間 :12:00-18:00(3/19(土), 22(火)は12:00開始、3/20(日), 24(木)は15:00終了) ※会期中無休

会 場 :JR上野駅13番線ホーム(東京都台東区上野7丁目)

料 金 :無料*

主 催 : 東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU)

共 催 : 科学技術広報研究会 (JACST) 隣接領域と連携した広報業務部会

助 成 : 日本学術振興会 (JSPS)

協 力 : 大阪大学大学院理学研究科、理化学研究所 数理創造プログラム、JR東日本

*改札外からご利用の場合は、JR東日本上野駅を区間に含んだ乗車券類または入場券(140円)のお買い求め、もしくはIC入場サービス「タッチでエキナカ」(140円)で、ご入場ください。


Webサイト:https://fundamentalz.jp

問合わせ先:東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構 広報

Tel:04-7136-5981 (本企画担当:坪井), E-mail:press_@_ipmu.jp, Fax:04-7136-4941


展覧会について

科学と美術が出会う時、それはいつも思いがけない巡り会いで、時に私たちにとって大きな意味をもつものを生みます。例えば20世紀初頭、パリで科学と美術が邂逅 (かいこう) したときには、ピカソ、デュシャンを筆頭に多様で活発な文化が生まれています。21世紀初頭の今、日本で、再び科学と美術の邂逅が試みられます。


9つの分野から集まった最先端の研究を行う科学者と多岐にわたるメディアを扱う8名の現代美術分野のアーティストは、昨年7月に15組のペアを形成し、以来7ヶ月間交流を重ねてきました。本展は、上野駅13番線ホームというパブリックスペースにおいて、両者が手探りで進行中の交流の只中を、19点の展示物で皆様と共有する企画展覧会です。


一見すると真逆に見える科学者とアーティスト。しかし、何か普遍に通じるものを追究するという点で両者は等しい。彼らを【ファンダメンタル: 基本、根本、基礎を追う人たち】という意味で"ファンダメンタルズ"と呼びます。

この科学と美術双方が徹底して基底であることは、本プログラムを単なる出会いではなく邂逅とする可能性をもたらします。


この邂逅は、科学と美術に加え、それが徹底して基底である限りにおいては私たち(社会)をも含む何者とも接続しうる1つの場となります。それは、科学と美術の邂逅の場がほとんど初めての人にとっても、繰り返し触れている人にとっても、更には、これまで科学にしか邂逅したことがない人にとっても、美術にしか邂逅したことがない人にとっても、等しく邂逅の場となることを意味します。多様な対象が様々なバイアスを外しお互いに出会い直す場とも言えるでしょう。


今私たちは、個々の多様性を尊重しあい、各人にとって意義深い日々を送ろうとしていますが、それは同時に分断という課題をもたらしています。"連帯"や"公共"の再考を介して、あるいは身近なSNSを介して、解消する努力がなされていますが、本プログラムは、新たなつながり方—アーティストと科学者の交流を触媒とすることで、個々別々の私たちが「普遍」を介してつながる可能性を試みるものです。


方法、出力、マナー、その幾層もの異なりを飛び越えて、もし両者が邂逅することができているならば、それは個別・具体が、真理・普遍となんらかの形で結びついていることを意味するものです。そして彼らが邂逅するその場が広く私たち(社会)に開かれるならば、それは科学と美術が私たち(社会)と、そして個別・具体を生きる私たち(社会)が普遍や真理と、新たにつながり直していることを意味します。この時"普遍"は強固な原理として出現しているのではなく、"普遍"に触れようとする営みとして共有されています。


基底で出会い直した私たちは、ようやく私たちが何を求めているのかを見定め、これからを生きる方策を構築することを共に検討していくことができるのかもしれません。

本展では"正解"は見えていません。皆様におかれましても、両者による”問い”を手がかりに、ぜひご自身を助けるものとなるような何かを、一緒に手探りする心持ちでご覧いただけますと幸いです。


なお、本企画に来年度ご参加いただける科学者とアーティストを広く募っています。科学・美術・私たち(社会)が相互に伴走することを試みる稀有な機会となります、ぜひご活用を検討ください。




*本展覧会は日本学術振興会 (JSPS) の科学研究費助成事業 (科研費)「多機関による科学と隣接領域を連携したアウトリーチ活動の検証とプラットフォーム構築」(21H04053)の助成を受けたものです。


出展作家/科学者

アーティスト:

うしお, 木村亜津, 黒沼真由美, 澤崎賢一, 古谷咲, 前川紘士, 山根一晃, Nerhol


科学者:

石河睦生(医用工学, 桐蔭横浜大学 医用工学部), 石津智大(神経美学, 関西大学 文学部), 一ノ瀬俊明(都市環境学, 国立環境研究所 社会システム領域), 冨田秀一郎(発生生物学, 農業・食品産業技術総合研究機構 生物機能利用研究部門), 中島啓(幾何学的表現論, カブリ数物連携宇宙研究機構), 波多野恭弘(非平衡物理学, 大阪大学 大学院理学研究科), 水元惟暁(行動生態学, 沖縄科学技術大学院大学 進化ゲノミクスユニット), 湊丈俊(表面界面科学, 分子科学研究所 機器センター), Hannes Raebiger(物性物理学, 横浜国立大学 大学院工学研究院)



展覧会の特徴

15組の科学者とアーティストの交流の過程の展示

決して出会うことのなかった、科学者とアーティスト、17名は、昨年7月以来、15組のペアとなって交流を重ねています。出自の全く異なる者同士によるこの交流の成熟には時間を要します。本展覧会では、終着点が未だ見えない中、手探りで進むその只中が、広く私たち(社会)と共有されます。両者の交流の途上に触れることで、私たちもまた普遍に通じる何かを追うという態度そのものの重要性に思いを馳せ、いつしかその試みへと足を踏み出すことになるでしょう。


どのような問いを持ち交流しているのか

参加している科学者が専門としている領域、そしてアーティストが扱うメディアは、実に多様です。当然、形成されたペアが追う問いもまた、多岐にわたるものになりました。中でもいくつかのペアに共通して見られるのは、両者において異質性、同質性が入れ子構造を成している様子です。この問いの探究は未だ試行過程にあり、手探りで進んでいます。


上野駅13番線ホームでの開催

会場となるホームは、上野駅地平にある櫛形ホームの一番端の単独ホームであり、ヨーロッパのターミナル駅の風情を漂わせています。かつては北の玄関口と呼ばれていましたが、現在は、一日に数本の電車が発着しています。本企画は、駅という開かれた鉄道空間である13番線ホームにて、科学者とアーティストとの交流を通じて個別と普遍が出会うという異質な結びつきの途中経過を、広く私たち(社会)と共有します。


対象別の多彩な関連プログラム(オンライン開催)

プレイベントとして、3つの異なる対象 − アーティスト、科学者、学生・社会人、それぞれに向けた3回連続のオンライン座談会を行います。美術篇には美術批評を専門とする3名の実践者に、科学篇は基礎科学と社会をつなぐ活動に意識的な科学者に、社会篇には、学知と社会をつなぐビジネスを起業した3名の実践者にそれぞれ登壇いただき、議論を広く開きます (※美術篇, 社会篇は終了しましたが、youtubeからアーカイブ視聴は可能です)。

会期中は連日、小学生を対象としたプログラム、参加する科学者とアーティストの対話、哲学の専門家を介した展示作品の深堀り、参加する科学者によるサイエンスカフェなど、多彩な専門家による様々なプログラムを実施します。


展示構成

平面、立体、インスタレーション、映像、ドキュメンテーションを含む、17名の科学者とアーティストの交流の経過を示す19点の展示物を、上野駅13番線ホームに展示します。

それに加えて、昨年6月に実施し、今年3月に来年度の参加者を募集予定の「ファンダメンタルズ バザール」の記録映像を含む、ファンダメンタルズ プログラムについてもご紹介します。


関連イベントのご案内



会期中イベント

出展中の科学者・アーティストによるオンライントーク: 3月19(土)-25(金)各19:00から。詳細は随時更新します。申込不要。無料。

※こども向けワークショップ/鑑賞会の参加申込受付中!


プレイベント

会期に先立ち、アーティスト、科学者、学生・社会人の3つの異なる対象別に3つのオンライン座談会を実施します。各回に専門家を複数招き、ファンダメンタルズを場として広く議論を開きます。申込不要。無料。(※美術篇, 社会篇は終了しましたが、youtubeでアーカイブの視聴は可能です)

  • 美術篇「美術という”謎”」 登壇者:沢山遼(美術批評)、中尾拓哉(芸術学)、星野太(美学)

  • 社会篇「学知は”役に立つ”:価値の再考」 登壇者:加藤哲彦(株式会社トイビト 代表)、西村勇哉(NPO法人ミラツク 代表理事 / 株式会社エッセンス 代表取締役)、深井龍之介(株式会社COTEN 代表)

  • 科学篇「探究と架橋:基礎科学の可能性」 登壇者:佐々田槙子(東京大学 大学院数理科学研究科 准教授)、初田哲男(理化学研究所 数理創造プログラム プログラムディレクター)、山極壽一(総合地球環境学研究所 所長)


 


ハンドアウト表
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ファンダメンタルズ プログラムとは

最先端科学を中心とした分野の研究者と現代の美術を中心とした作家のことを、共に何か普遍に通ずるものを追うものとして “ファンダメンタルズ”と名付ける。

(1)多様なファンダメンタルズが一切の偏見なく交流ができる環境を整備する。(2)目先の意味を超えて何か普遍に通ずるものを追うということ自体に大きな意味があることを広く私たち(社会)と共有していく。この2点により、科学・アート・社会を新たに結びつけ直し、各領域を活性化させること、それが新たな文化を形成することを目指すプログラム。2020年より主にJACST 隣接領域と連携した広報業務部会が中心となって実施。基盤形成期として当面3年間の活動を行う予定です。


科学技術広報研究会 (JACST) 隣接領域と連携した広報部会とは

科学技術広報研究会(JACST:Japan Association of Communication for Science and Technology)は、研究機関や大学などの広報担当者が、所属する組織の枠をこえて、広報活動における課題を共有し、それらを通してお互いに助け合い、共に成長していくことを目指した独立した互助組織です。2007年に設立され、現在136機関から203名の広報担当者が参加している。

隣接領域と連携した広報業務部会は、JACSTにある部会の1つで、大阪大学大学院理学研究科、東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)、人間文化研究機構 総合地球環境学研究所、理化学研究所 脳神経科学研究センター(CBS)等に所属する広報担当者から構成される。例えば、芸術や哲学など科学と隣接していると思われる分野と連携した広報業務を実践的に研究している。


カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)とは

2007年、文部科学省による事業「世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)」に採択され、東京大学をホスト機関として発足。世界中から集まった約100名の数学、物理学、天文学など3つの領域の研究者が連携し、宇宙の5つの謎;宇宙の始まり、終わり、何でできていて、どのような法則が働いているのか、我々はなぜ宇宙に存在するのか、の解明に取り組んでいる。2012年には米国Kavli財団から寄附を受けて、数物連携宇宙研究機構 (IPMU) から、カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU) と改称。多数の国際共著論文と高被引用論文を輩出している。2018年から素粒子論を専門とする大栗博司が機構長。


お問い合わせ先

坪井あや(科学技術広報研究会 (JACST) 隣接領域と連携した広報部会 / カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)): contact@fundamentalz.jp


ファンダメンタルズWebサイト・SNSアカウント

Web: https://fundamentalz.jp

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