• JACST隣接部会

ファンダメンタルズ フェスmini プレイベント 科学篇

更新日:3月14日

探究と架橋:基礎科学の可能性

>視聴する

応用科学・技術と異なり、基礎科学は独立性が高く、私たち(社会)と接点を持つこと自体が難しい側面があります。科学・技術が成熟しつつある現代においては、科学・技術と倫理という側面から、学知と私たち(社会)を架橋する営みについて議論されることは多いが、基礎科学の行う架橋する営みについて議論される機会は多くありません。今回は基礎科学の行う架橋する営みの特殊性と可能性について議論したいと思います。


基礎科学の学知と、私たち(社会)との関係は、応用科学・技術と私たち(社会)との関係性ほど自明ではないように思われます。なぜなら、応用科学・技術の学知は私たち(社会)と良好な関係性を保つよう要請されていますが、基礎科学の学知と私たち(社会)との関係には、そのような必然性はないからです。このことは、基礎科学の研究者にとって、何を意味するでしょうか?


基礎科学の研究者が、学知の探究とは別に、学知と私たち(社会)を架橋する営みは、現状、どのように行われていると言えるでしょうか?そこにはどのような考えがありどのような課題があるのでしょうか?

そして、基礎科学の研究者が、学知と私たち(社会)を架橋する営みは、学知の探究そのものとはどのような関係を持つでしょうか?応用科学・技術の研究者、そして様々な教育の分野の人たちとでは、その関係は異なるでしょうか?この時芸術の特性はどのように作用しうるでしょうか?


今、基礎科学の研究者が、学知とわたしたち(社会)を架橋するという営みは、研究者にとって、そして私たち(社会)にとって、どのように機能しうるのでしょうか?

このようなことについて議論したいと思います。


スピーカー

佐々田槙子

東京大学大学院数理科学研究科 准教授。理化学研究所AIP数理科学チーム客員研究員。 ウェブサイト「数理女子」の運営や「母娘のための数理ワークショップ」の企画・講師などを行う。 Catch-All Mathematical Colloquium of Japan(おいでMath談話会)世話人。 日本学術振興会育志賞、輝く女性研究者賞(ジュンアシダ賞)、藤原洋数理科学賞奨励賞等を受賞。


初田哲男

理化学研究所数理創造プログラム(iTHEMS) プログラムディレクター、東京大学名誉教授。理学博士(京都大学、1986年)。専門は理論物理学。小学校高学年で湯川秀樹の研究や生き方にあこがれて、理論物理学の世界を目指す。素朴な好奇心を失わず、いつも新しいことにチャレンジしたいと考えている。仁科記念賞、文部科学大臣表彰(科学技術分野)、東レ科学技術賞等を受賞。おもな著書に、『Quark-Gluon Plasma』(ケンブリッジ大学出版会)等がある。


山極壽一

1952年東京生まれ。京都大学理学部卒、同大学院理学研究科修士課程修了、同大学院理学研究科博士後期課程研究指導認定、退学。京都大学理学博士。

(財)日本モンキーセンター・リサーチフェロー、京都大学霊長類研究所助手、同大学院理学研究科助教授、教授、理学研究科長・理学部長、京都大学総長を経て、現在、総合地球環境学研究所所長。

https://www.chikyu.ac.jp/yamagiwaHP/yamagiwa/


モデレータ

坪井 あや(JACST隣接領域と連携した広報業務部会 / カブリ数物連携宇宙研究機構 広報)

立教大学社会学部、Chelsea College of Art卒業。Ongoing;作家による公募互選プロジェクト立上げ、谷中ホテル;4畳半の私設展示室設立を経て、2009年からKavli IPMU。Kavli IPMUの科学を単独で広報するパブリックプログラムに加え、アーティストインレジデンスや、科学者と哲学者のトークなど、科学・哲学・美術をつなげたパブリックプログラムを行う。


プログラム

am 8:00-8:10 イントロダクション

am 8:10-8:40 スピーカーからの自己紹介。

am 8:40-9:20 議論

am 9:20-9:30 質疑

*当日の状況により、時間は前後する可能性があります

概要

タイトル: ファンダメンタルズ フェスmini プレイベント 科学篇「探究と架橋:基礎科学の可能性」

日 時: 2022年3月10日(木)am8:00- (90分程度、後日アーカイブ配信の予定)



会 場: オンライン開催(ファンダメンタルズ Youtubeチャンネル

対 象: 主に科学に携わる皆様

参加費: 無料

定 員: なし

主 催: 科学技術広報研究会(JACST)隣接領域と連携した広報業務部会

共 催: 東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)

助 成: 日本学術振興会 (JSPS)

協 力: 大阪大学大学院理学研究科, 理化学研究所 数理創造プログラム(iTHEMS)

 

ファンダメンタルズ プログラム



企画「ファンダメンタルズ プログラム」は、最先端科学を中心とした分野の研究者と現代の美術を中心とした作家のことを、共に何か普遍に通づるものを追うものとして”ファンダメンタルズ”と名付け、(1)多様な両者が一切の偏見なく交流ができる環境を整備すると共に、(2)目先の意味を超えて何か普遍に通づるものを追うという営為自体の有意性を広く一般に広報していく、この2点により、科学・アート・社会を新たに結びつけ直し、新たな文化を生むことを目指すことを目的としたプログラムです。


主に科学・技術分野の研究機関や大学などの広報担当者が、科学・技術を芸術や哲学等と連携させた広報業務を実践的に研究する、「科学技術広報研究会(JACST) 隣接領域と連携した広報業務部会」が中心となって運営しています。


昨年6月に日本科学未来館で無観客ライブ配信で開催した、科学者とアーティストが丸腰で交流するプログラム「ファンダメンタルズ バザール」では、主に公募で集まった20名の科学者とアーティストが参加し、15組のペアが誕生しました。


それから約半年間に渡るこの15組の交流の中間報告会となる「ファンダメンタルズ フェスmini」を、この3月に実施します。


本企画は、「ファンダメンタルズ フェスmini」のプレイベントとして、3つの異なる対象ーアーティスト、科学者、学生・社会人それぞれに向けた座談会をその専門家をお招きして実施するものです。ファンダメンタルズ プログラムの意義と課題、またファンダメンタルズ プログラムを取り巻く状況をオープンに検討することで、射程は深く範囲は広く議論を拓き、より多くの方にファンダメンタルズ プログラムとの接点を見出していただけましたら幸いです。


ラインナップ


美術篇:「美術という"謎"」

2月15日(火) 19:00-20:30

スピーカー

  • 沢山遼(美術批評)

  • 中尾拓哉(芸術学)

  • 星野太(美学)


社会篇:「学知は"役に立つ":価値の再考」

2月25日(金) 19:00-20:30

スピーカー

  • 加藤哲彦(株式会社トイビト代表)

  • 西村勇哉(NPO法人ミラツク 代表理事 / 株式会社エッセンス 代表取締役)

  • 深井龍之介(株式会社COTEN)


科学篇:「探究と架橋:基礎科学の可能性

3月10日(木) am8:00-9:30

スピーカー

  • 佐々田槙子 (確率論, 東京大学 大学院数理科学研究科 准教授)

  • 初田哲男(素粒子・原子核理論, 理化学研究所 数理創造プログラム プログラムディレクター)

  • 山極壽一(霊長類学, 総合地球環境学研究所 所長)

 


 

*本企画は日本学術振興会 (JSPS) 科研費「多機関による科学と隣接領域を連携したアウトリーチ活動の検証とプラットフォーム構築」(21H04053)の助成を受けたものです。

閲覧数:525回